【奨学金と結婚】何が問題?奨学金がある相手との結婚に対する不安と本音を婚活のプロが解説します
結婚相談所イノセント代表
お付き合いの時には全く問題にもならなかった相手の奨学金。
いざ結婚となると、両家を巻き込んで結婚が延期や破談になるカップルも多い深刻な問題に発展します。
借りている本人は大した問題ではないと考えがちですが、奨学金のいったい何が問題なのでしょうか?
結婚相談所の現役婚活カウンセラーが実際に見聞きした、結婚と奨学金のトラブルについて解説します。
・奨学金は返済後に結婚するべき?
奨学金の基礎知識
奨学金という名前は聞いた事があっても、借りたことが無い人には無縁のものですので詳しくは知らない人も多いのでは無いでしょうか?
奨学金を正しく理解して、相手の立場を理解して結婚に向けて奨学金の問題をどう解決するか考えていきましょう。
奨学金は大きく分けて2種類ある
・給付型奨学金…返済の必要がない
ただし、給付型の奨学金の支給条件は非常に厳しく、奨学金利用者の90%が貸与型の奨学金を利用しています。
給付型の奨学金は返済の必要が無いので問題になりません。結婚の時に問題となるのは貸与型の奨学金を相手が借りていた場合です。
奨学金を利用している人の割合
日本学生支援機構:平成30年度 学生生活調査
日本学生支援機構の「平成30年度 学生生活調査」によると、奨学金を受給している学生の割合は、大学(昼間部)で47.5%、短期大学(昼間部)で55.2%、大学院修士課程で48.0%、大学院博士課程で53.5%です。
この結果から、恐らく皆さんが思っているよりもずっと多くの学生が奨学金を利用していることが分かります。
お付き合いの段階では奨学金の存在を打ち明けない人も多く、結婚を意識した段階で初めて聞かされるパターンも多いようです。
奨学金の返済期間と返済金額
日本学生支援機構の奨学金利用者の平均の返済期間と金額について確認していきましょう。
毎月の返済額:平均1万6,880円
返済期間:平均14.7年
大学卒業後(23歳)から15年間返済を続けると仮定すると、完済するのは38歳頃ということになります。
このことから、多くの奨学金利用者は奨学金の返済期間中に結婚するということになります。
女性に奨学金がある場合の問題
次に女性に奨学金がある場合に起こる問題を確認していきましょう。
女性ならではの問題にどういう姿勢で向き合うのかがポイントです。
出産・育児期間中の返済はどうする?
返済期間は女性の出産・育児のタイミングと同時期なので、多くの女性に結婚後に働けない期間が発生してしまいます。
仮に仕事を辞めて専業主婦になった場合も返済は続くことになるので、その期間の返済をどうするのか話し合う必要が出てくるでしょう。
働けない期間のために、若いうちから返済用の貯金をしておくのがおすすめですが、そう計画通りにもいかない場合も多いでしょう。
女性の貯蓄がない場合、男性がその期間の返済を肩代わりすることになるのですが、奨学金を肩代わりすることに対して疑問を持つ男性もいます。
この時の姿勢はあくまで「自分が返済する」という意思を見せることです。
物理的に働けない状況は男性も理解していますが、代わりに返済するのが当然だという態度は見透かされてしまいます。
女性は男性の気持ちに寄り添う姿勢を見せることが大切ですね。
生活費に余裕がある場合はボーナスを利用して繰上げ返済をしながら、結婚の時には返済を終わらせておくのも有効です。
また、妊娠出産による働けない期間に奨学金の返済が困難な人のために、猶予期間の申請も可能です。
もし将来夫となる男性が結婚後の奨学金の返済に難色を示した場合には、このような制度を知っておくと女性にとって安心材料になるでしょう。
・相手を安心させる
・自分で返済する姿勢を見せる
この2点を大切に相手と向き合うことが大切です。
男性は周りに相談しない
女性からは多いですが、男性から女性の奨学金に対する相談を受けた経験は、実はほとんどありません。
親にも相談せずに結婚を決める場合も多く、女性の奨学金が大きく問題になったケースは結婚相談所では少ないです。
ただ、男性の中でもお金に苦労して育った人ほど、奨学金に対してもシビアです。実際に結婚が破断になったケースもあります。
女性の奨学金が問題になる時は、女性から自分で完済するという覚悟が見えないと男性が感じた時です。
「結婚してしまえば何とかなるだろう」という相手頼みの姿勢は、やっぱり男性も感じ取ってしまいます。
奨学金に対して理解が無い、厳しいと感じる方もいるかもしれませんが、中には奨学金を借金と認識している人も多く、ポジティブに捉えてくれる人ばかりではありません。
この世間の奨学金に対する見方を理解して「自分で返しますので」という意思を見せておくことが結婚のポイントになるでしょう。
男性に奨学金がある場合の問題
男性は女性の奨学金に対して寛容な一方、男性側の奨学金に女性はとてもシビアです。
自分に奨学金が残っている女性でも、男性の奨学金は受け入れられない場合も多いです。
結婚を考えた際に女性が奨学金に対して厳しくなってしまう理由を確認していきましょう。
女性は現実的
男性に比べて女性はとても現実的です。結婚後の先の暮らしまで想像する傾向があります。
男性に奨学金があった場合、結婚後の生活や家計を想像して色々と心配になってしまうのです。
・結婚式・マイホーム・車何かを諦めないといけない?
・子供にも奨学金を借りさせることになる?
・男性の親もお金に困っている?
上記のような不安を男性にぶつけてしまい、結婚が破断になるケースも多いです。
男性は女性が安心できるように、具体的な返済プランを見せると安心できるでしょう。
女性は周りに相談する
男性の奨学金を理由に、親が結婚に反対してくるパターンも多いです。
女性は周りに相談する人が多いので、周りからの反対で結婚が破断になる場合もあります。
親はもちろん、我が子の幸せを願って、娘に苦労させたくないと思っています。
親に反対された場合は、返済の計画や自分で返していく姿勢を見せながら時間をかけて説得していくしかないでしょう。
苦労して学費を工面した両親ほど、結婚相手の奨学金には厳しい姿勢を取ります。
せっかく息子・娘に苦労させまいと頑張ったのに!という気持ちは理解を示すべきかもしれません。
女性側も、何でもかんでも周りに相談することはおすすめしません。
自分で決めてこそ、結婚の覚悟を持てるのです。相談している時点で答えは出ているのではないでしょうか?
奨学金を返済してから結婚するべき?メリット・デメリット
奨学金を返済してから結婚すべきか?という問題に関しての結論は、お相手次第です。
しかし、どちらにもメリット・デメリットが存在するので、次に奨学金を返済してから結婚するべきなのかを考えてみましょう。
奨学金を返済してから結婚するメリット
奨学金を返済してから結婚をするメリットは、支出が一つ減った状態なので、金銭的に余裕が出ることでしょう。
結婚にはお金がかかります。
・車のローン
・住宅ローン
・子供関係の費用
特に、妊娠・出産を考えているなら、女性が働けない期間のことも考えて少しでも支出が少ない方が安心です。
加えて、両親や周りからの反対も受けにくく、不安や不満がない状態で結婚できることも大きなメリットです。
奨学金を返済してから結婚することのデメリット
一方、前述の通り奨学金を完済する年齢は一般的に30代後半〜40代前半です。
一般的に言われる結婚適齢期は過ぎてしまい、結婚が遅くなる点が1番のデメリットでしょう。
今付き合っている相手とそのまま結婚できるとも限らないので、「誰とも結婚できないかもしれない」というリスクも上がります。
子供を望む女性は高齢出産にあたる年齢になるので、妊娠や出産のことも考えなくてはいけません。
大切な事は奨学金は「自分で返す」という意志
お金に苦労せずに育った人や若い人ほど、奨学金について気にしません。「2人で返していこう!」と何の問題にもならずにすんなりといくケースも多いです。
ある程度苦労した人や、年齢を重ねるほどお金に対してシビアになります。
相手が心配するようならしっかりと自分で返済する意思を示すことが、結婚相手としての信頼感や安心感に繋がるのではないでしょうか。
各家庭の事情は人それぞれです。
奨学金を借りた家庭の事情もあれば、借りなかった家庭もまたその家庭の事情があったはず。
お互いの事情を完全に理解する必要はありません。
人は誰もが自分本位ですが、自分の不安や都合を主張するばかりではなく、少し相手に思いやりを向けることができればきっと二人の結婚は上手くいきます。
完璧な人間はいないのです。
相手の事情にも心を寄せられる余裕を持つことが結婚するには大切なことではないでしょうか。
結婚相談所イノセントでは、結婚をもっと自然に・自分らしく叶えるための婚活情報を発信しています。
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結婚相談所イノセント 代表
坂田 啓太
結婚相談所イノセントの代表。イノセントは、お客様の価値観や人生を尊敬する心を持って、価値あるサービスを提供し、一人でも多くの成婚を実現したいと考えています。
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